このドキュメントに関する説明
LabVIEW Realtimeモジュールを利用して、開発されるアプリケーションはヘッドレスシステムです。
そのため、モニタ出力を基本的には行いません。
ただ、開発を行うなかで、PXI TargetやCompactRIOターゲットにモニタを接続したり、RS232Cシリアルケーブルを接続して、デバッグをする機会があります。しかしながら、デバッグの現場でRS232Cシリアルケーブルや、モニタを用意できない場合があるので、システムの状態を知ることができないので困ってしまいます。
以下のドキュメントでは、RT Targetのローカルディスクに、テキストファイルとして、RTのディスプレイ出力を保存する方法を紹介します。
この設定を行うことで、RS232Cケーブルやモニタを用意することなく、システムの状態を知ることができるようになります。
実装方法
1. Windows エクスプローラのアドレスバーに"ftp://IPaddress"と入力します。ここで、IPaddressはRTターゲットのIPアドレスです。
2. ni-rt.iniというファイルがあるので、ホストPCにダウンロードします。
3. ni-rt.iniファイルをメモ帳で開き、下記の内容を追加します。ここで、systemlog.txtはシステムの状態を記録するテキストファイルです。名前は自由です。
[Debug]
StdOutRedirectionFile=/ni-rt/systemlog.txt
4.RTターゲットを再起動してください。
5.再びFTPでRTターゲットにアクセスし、ni-rtのフォルダに移動すると、systemlog.txtが作成されています。
6. このファイルを確認するとRTターゲットの状態が記録されています。
※1 この設定を行うと、実際に接続したモニタディスプレイの表示は制限されますので、注意してください。
※2 VxWorksでテストしたni-rt.iniファイルを添付します。
必要なもの
LabVIEW
LabVIEW Realtime Module
RT Target (PXI, CompactRIO)
動作確認環境
Pharlap RT OS (PXI 8108)
VxWorks RT OS (cRIO 9014)